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2026-04-12 09:49:00

「普通の洗剤」と健康について

 最新の情報も含めまして、洗濯にまつわる「香害」について書いてみました。

 ホームページや予約ページでお知らせしておりますように、私、院長の須藤は世間で謂うところの化学物質過敏症です。種々の化学物質が原因で、頭痛・めまい・動悸・咳・声枯れ・眼や皮膚の痛み・異常な頸肩の凝り・思考力低下・眠気・吐き気などを生じてしまいます。主な原因は抗菌洗剤・柔軟剤の含有する合成界面活性剤や人工香料と言われており、独特の強いニオイを発するので「香害」とも呼ばれています。明確な診断基準も特効薬も有りませんが、原因物質に触れなければ何も症状は出ることなく普通に過ごせます。
 実際に私は昨年の夏スウェーデンに行きましたが、欧州では2023年にマイクロカプセル使用の洗剤・柔軟剤やシャンプー・化粧品類を禁止しているため地下鉄・スーパー・レストラン・ホテルなどで全くニオイに悩まされることなく過ごすことが出来ました。以前の日本もそうだったのです。ここ最近の洗剤・柔軟剤はCMを見ても異常な様相を呈していると思います。洗濯物に100日も持続する香りをつける必要が有るのでしょうか?

 今回改めて香害についてお話したいのは、ニオイで体調不良にならない方でも、洗剤・柔軟剤の含有する物質により全ての方に健康被害の生じる可能性が有るということです。
 最近の報道されたのは、洗剤・柔軟剤に含まれる「フタル酸エステル」による健康被害です。以前よりホルモンかく乱物質と言われており、産婦人科領域の大きな問題である「早産・新生児死亡の増加」や子宮筋腫の増大、精子数減少・男性ホルモン減少(男性不妊)も言われています。心血管イベント増加も指摘されていましたが「早死に」の報告も。
 人工香料を詰め込んだマイクロカプセルからはホルムアルデヒドやイソシアネートなどが発生し、皮膚。粘膜・呼吸器への障害や発がん性が危惧されます。
 その他エタノールアミン、ラウリル酸ナトリウム、第4級アンモニウム塩、カチオンチャンネル阻害剤などの抗菌洗浄成分などにより、中枢神経への影響、先天異常・精子減少・免疫異常・死亡率の増加、嗅覚の麻痺などが懸念されます。

 これだけの健康への影響が危惧される製品が普通に売られているのが現在の日本の状況です。
 

 今の日本では、洗剤を買おうと近くのスーパーやドラッグストアに行くとテレビCMをしている除菌・抗菌・消臭を謳った洗剤や柔軟剤だらけです。良くわからないけど、普通のお店でワゴンに山積みの普通の洗剤・柔軟剤を購入、なんてことは良く有ることでしょう。
そしてそれを使用してすみれクリニックを受診すると、
 私:「ちょっとニオイがしますね。洗剤は何をお使いですか?」
 皆さん:「何だったかな?普通の洗剤です」
という会話が行われることになる訳です。
「柔軟剤は使っていません」。ハイ、最近の「除菌・抗菌・消臭」を謳っている洗剤は殺虫剤や接着剤にハッカを加えた様な強烈なニオイがします。その方の診察の途中から頭が痛くなり始め、思考力が低下し、その方の会計の頃には頸肩がガチガチに凝って痛いという具合です。どのような製品に自分が反応しているのか知るだけではなく、その方の健康のためにも、ご使用の洗剤・柔軟剤をお聞きしています。

 もちろん好きな洗剤・柔軟剤を使う権利は皆さんに有ります。しかしご自分や他の人の健康に重大な影響が有るとしたらどうでしょう?
窓を開ければ住宅地では近隣の洗濯物から強い洗剤・柔軟剤のニオイが、電車やバスのシート、ファミリーレスト連の椅子などに座ると、皆さんがお使いの洗剤・柔軟剤のニオイ成分がしっかり付着します。診察で脈やお腹の触診をすると手にニオイが付着します。香料は皮膚・呼吸からも吸収され、全身の血管をめぐり、皆さんの皮膚などから発散され周囲に拡散されます。
 自分だけで楽しんでいる筈の香りが、確実に周囲の人にも少なからぬ影響を及ぼしているのです。
 あなたの使用する「普通の抗菌洗剤・柔軟剤」で周囲のヒトに「早産・新生児死亡・月経不順・PMS・筋腫増大・内膜症腺筋症の悪化・寿命の短縮・癌の発生・呼吸器疾患・アレルギーの発生・皮膚粘膜の炎症・精神症状・学習発達の障害・不登校・出勤不能」などが発生する可能性が有ると言われたら驚きますよね?残念ですが有るのです。
 お使いの洗剤・柔軟剤によってお隣の奥さんが子宮筋腫で手術をすることになったり、妊婦さんが早産になったり・・。考えたくありませんね。

 

 また、「香りの問題」以外に、「除菌・抗菌作用」は身体に良いことでしょうか?
我々人間(他の動植物も)は常在菌(善玉菌)と共に暮らしています。皮膚や粘膜、胃腸や腟の中にも善玉菌が居てわれわれの体調を良好に保ってくれています。抗菌洗剤は人にとっての善玉菌・悪玉菌を見分けることなく、強力な抗菌・除菌作用を発揮します。するとどうなりますか?消化管や膣内の善玉菌が減ってしまったり弱ってしまうと?
 皆さんも健康のために、乳酸菌の入ったヨーグルトや発酵食品を摂りますね?胃腸にはビオフェルミンなどのクスリも有りますね。婦人科領域ではフェムケア製品にも膣の常在菌である乳酸菌入りのものが登場、使用されています(当院でも取り扱っています)。
 産婦人科領域のお話としては、膣内の健康な細菌環境が乱れると、カンジダ膣炎や細菌性膣炎だけではなく、早産、不妊症、排尿障害・GSMなどの要因となる可能性が有ります。膣内と腸内の細菌環境は腸・脳の免疫にも関連が有ると言われており、除菌抗菌製品の乱用は心配になります。

 

 ならば安全な洗剤・柔軟剤を使用したいところですが、普通のスーパー・ドラッグストアにはあまり置いていません。近隣ではコープみらい(花園店よりは狭山台店が品揃え豊富です)、大井町のスーパービバホームなどに無香料製品コーナーが有ります。アマゾンなどの通販でも購入可能です。ネットでも無香料や天然香料の製品を調べて紹介して下さる方たちがいらして非常に参考になります。
 https://x.com/nomorekoryo/status/1821811394154815516
 https://ameblo.jp/okano-konoha2/entry-12731909441.html

※お子さんやご家族の健康を願って「無添加」を謳っている製品をご使用の方も多いと思いますが、健康被害の懸念のある合成界面活性剤や人工香料を使っている製品が有りますのでご注意下さい。残念ながら「さらさ」は蛍光剤・漂白剤・着色料は不使用ですが、合成界面活性剤と人工香料が使われており私もしっかり反応して体調が悪くなります。

 

 <以下に香害に関する参考ページを紹介します。ご参照ください>

・フタル酸エステル:ホルモンかく乱物資として以前より健康への影響が指摘されています
  最近では「早産や新生児死亡の増加」「早死にのリスク」などが報じられています。
  https://www.cnn.co.jp/fringe/35245883.html
  https://www.cnn.co.jp/fringe/35232010.html
  https://www.cnn.co.jp/fringe/35245917.html

・小中学校では約10%の生徒にニオイによる健康被害が確認されており、所沢市でも給食エプロンの共有をやめ、個人持ちにしています。            https://news.yahoo.co.jp/articles/641ef6e74a11024932fb82a628f523e4d2f7bd8f?page=1

・Dr.ナグモの柔軟剤に関する解説動画です。
  https://www.youtube.com/watch?v=eKVSDkttTaw&list=PLZQPxiGgYfPws-xhg5VVEz3AmtIRJa2Jb&index=21

 

 最後になりますが、日々の外来診療では皆さんがご協力して下さっている御蔭でしょうか、診察中(あるいは受診者さんの退出後)にご使用の洗剤・柔軟剤のニオイで私に頭痛が生じるのは来院される方の20人に1人程の割合でしょうか。多くの方は過度のニオイを付けることを避けていることと思います。あるいはHPをご覧になりここならクリニック内で強いニオイは無いだろうと思ってくる方も居らっしゃいます。当院ではご期待に応えるべく、手洗い洗剤は液体石鹸に、椅子の清掃はアルカリ電解水を使用し「フレグランスフリー」を目指しています。
 「私もニオイが苦手なので」という方も案外いらして勇気づけられています。


 御自身の健康、ご家族の健康のためにも、なるべく安全な製品のご使用をお勧めいたします。