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フェムケアについて
フェムケアとは、デリケートゾーンを中心とした女性特有の問題をケアする行為やそれを補助する製品などのことを言います。
当院の外来でも、閉経後やピル・ミニピルを使用中の膣の乾燥感・痒み・痛み、性交痛、繰り返す腟炎など、しばし見受けられます。
正常な腟内には善玉菌である乳酸桿菌(ラクトバチルス、デーデルライン桿菌)が豊富に存在し、分泌する乳酸により腟内を弱酸性に保つことで良好な環境を維持しています。この善玉菌の元気が無くなったり減少すると前朮の症状を呈したり頻尿などの泌尿器症状にも影響が有る可能性が有ります。
閉経後やホルモン治療中はエストロゲンの分泌が低下することにより粘膜上皮の委縮とともに乳酸桿菌の減少がしばしばみられます。整腸剤の様に善玉菌を含む婦人科の治療薬は無く、局所的な女性ホルモン剤の治療等しか選択肢は無かったのですが、本年11月に開催された日本女性医学学会で乳酸桿菌を含むフェムケアに関する講演が有り、ホルモン剤以外の方法で多くの方に効果が期待出来ると判断し、当院でも利用できるよう準備しました。
待合室にサンプルも置いてありますのでご来院の際は手に取ってお試しください。
https://estre.jp/
製品としては洗浄用ソープ・腟内用ジェル・ジェルクリーム・オイルなど、すべて乳酸桿菌を含み、有害物質を含まない安全なものです。ニオイにうるさい院長の私も皮膚に使用してみましたが全く嫌なにおいや不快感もなく、オイルを使用した手はガサツキが消えて10年ほど若返った様です。ご興味ある方は診察時や受付にてご相談ください。
※昨今は除菌・抗菌の洗剤・柔軟剤などが広く使用されていますが、我々が身体に備え持ち共存している善玉菌のことを考えますと、それらの使用は慎重に考えるべきではないかと思っております。
院長:須藤敦夫

